iPhoneに搭載されているリチウムイオンバッテリーは時間とともに経年劣化が起こります。
その結果、バッテリーの最大容量(新品時と比較したバッテリー容量の基準)が低下して、充電可能な容量も低下します。
フル充電してもバッテリーの持ちが以前よりm短くなったと感じるのはそのためです。
経年劣化が進むと最大容量の低下と同時に、最大瞬時給電能力(ピーク電力)も低下する場合があります。
給電力が低下するとiPhoneが突然のシャットダウンを防ぐために、バッテリーの経年劣化が進んだiPhoneでは動作を遅くするなどのパフォーマンス管理を行うようにしています。
iPhone Xにもこのパフォーマンス管理が搭載されていますが、当然ながらバッテリーが劣化していない状態ならパフォーマンス管理を行う必要はありません。
現在のパフォーマンス管理がどういう状態になっているかは、iOS 11.3以降であれば「設定」の「バッテリー」に追加された「バッテリーの状態(ベータ)」で確認できます。
同時に現時点でのバッテリーの最大容量もわかります。
通常、iPhoneのバッテリーはフル充電サイクルを500回繰り返しても最大容量80%を維持するよう設計されています。
バッテリーの交換を検討する際の参考にするとよいでしょう。
ちなみにバッテリーが経年劣化した場合は、Appleのバッテリーサービスを使って交換できます。
現在、アップルでは2018年12月31日までの間、保証対象外のバッテリーサービス料金を3,200円に減額しています。
ただしこの料金でバッテリーサービスを受けられるのは、iPhone1台につき1回限りです。
突然のシャットダウンを防ぐためのパフォーマンス管理による現象
- アプリの起動に時間がかかるようになった
- 滑らかにスクロールしなくなった
- 設定を変更していないのにバックライトが暗くなった
- スピーカーの音量が小さくなった
- 一部のアプリで表示がギクシャクするようになった
- カメラのフラッシュが点灯しなくなった
- アプリのバックグラウンド更新が機能しなくなった
パフォーマンス管理の影響を受けないもの
- 通話品質やネットワークのスループット
- 撮影した写真やビデオの品質
- GPSのパフォーマンス
- 位置情報の精度
- ジャイロスコープた加速度センサー、気圧計などのセンサー
- Apple Pay
「ピークパフォーマンス性能」の下に「お使いのバッテリーは、現在、標準のピークパフォーマンスに対応しています。」と表示されているときは、バッテリーの最大容量が十分にあるためパフォーマンス管理機能が無効になっています。
バッテリーの最大容量が減って突然のシャットダウンが発生すると
「このiPhoneで、必要なピーク電力をバッテリーが供給できなくなったため、突然のシャットダウンが発生しました。この現象が再度発生しないように、パフォーマンス管理が適用されました。」
という表示に切り替わりパフォーマンス機能を無効に戻してパフォーマンスの低下などを行わないようにもできます。
ただし、再度、突然のシャットダウンが発生する可能性があるので、パフォーマンス管理を無効にする際は十分注意しましょう。